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リコリスの旅42話【第二章】戦争の前触れ
Falskaarのメインクエストも半ば?でしょうか。
まだサブクエストも終わっていないのでまだまだFalskaar編は続きます。
~ファルスカール・ヒャルマル武器庫外~
朝日差しが顔に刺さるのを感じ、目が覚める。
ストームブリンガーの吸った命のおかげで体力は満ち満ちているが、どうにも頭が重く辛い。
体中と鎧にこびり付いた血がオレを地面の底に引きずり込もうとしているようだ。
ひとまず重い体を動かしてアンバークリークの町に戻る。
~アンバークリーク・アグナーの屋敷~
アグナー「おお、戻ったか、友よ。怪我はないか?」
「……ああ、問題ないぜ。山賊たちの砦でこんな命令書を見つけた。」
血まみれのオレに嫌悪感も見せないアグナーにこんな格好で戻ってきて迷惑にならないかと心配になったが、ヒャルマル武器庫で見つけた命令書を見せる。
アグナー「これは……どういうことだ。我々は何と戦うことになるのだ。」
「どういうことだ?イングヴァールとかいうやつの軍だろう?」
アグナー「イングヴァールの治めるスタルガルデは長年にわたって、軍を所有する理由をもたなかったのだ。」
「それは……平和だったからか?」
アグナー「平和のために、が正しいかもしれない。この地で最後の戦いとなったのはちょうど100年前のことだ。彼の一族は王座を望み、ファルスカールとアンバー・ホールドを攻撃したのだ。」
深く考え込むような表情で言葉をつなぐ。
アグナー「戦いは我々の勝利で終わり、彼の一族は屈辱を被った。そして、彼らは再び権力を欲さないことを約束し、この地はおよそ平和だったのだ。」
「でも、軍を持ち、再び戦いを望んでいる?本当に望んでいるものはなんなんだ?」
アグナーは頭を振って答える。
アグナー「どうだろう、しかし、たとえなんであったとしても我々にとっては悪い知らせだ。彼を止めなければならない。我々は戦力と信頼できるもの、つまり私兵が必要だ。」
「私兵?当てがあるのか?」
アグナーは自信の面持ちで答える。
アグナー「ああ、ヒョルグンナールの一家は何百年もの間、私の一族と今は私に忠義を尽くしてくれていた。彼には二人の強大が残っている。ウルガルとスヴェガルドという。」
アグナー「至急行って、彼らに再び私兵として私に仕えるように、と話して欲しい。軽々しくなされる声明ではない。彼らも、それによって戦争が間近に迫っていることを知るだろう。」
「……わかった、オレが行ってくる。」
アグナー「すまない、街の防備を割くわけにはいかぬのだ。」
アグナーの屋敷を出ると明るい陽射しが眼を焼くようだ。
ひとまずクーロンに事の顛末を伝えよう……まだ宿にいるかな。
~アンバーミードの宿~
「クーロンいるか?」
クーロン「おっと、戻ったか。怪我はねぇか?」
その表情はいつもの如くポーカーフェイスだが、声は優しかった。
「ああ、大丈夫だ。オレは首長の依頼でまた出てくるぜ、ロイズさんの行方は?」
クーロンは首を振る。
クーロン「まだだ、俺はあの遺跡周辺を見に行ってくるぜ。少し気になる噂もあるからな。」
「気になる噂?」リコリスは尋ねる。
クーロン「ああ、どうやら周辺の遺跡の山賊が活性化しているとの噂を聞いた。ここファルスカールの問題の一つの死霊術士かもしれん。」
リコリスは露骨に慌てる。
「お、おい!ロイズさんになにかあったんじゃ!」
クーロン「いや、何人か人手を雇って周辺を当たらせているが、死霊術士が自分達の縄張りから出て行くところは見られちゃいねぇ。安心はできねぇけどな。」
とにかく、と区切り話をまとめるクーロン。
クーロン「ひとまず俺がそこらへんの情報を集めてくる。場合によったらお前の力が必要になる。だから無茶はするなよ。」
クーロンの言葉に不思議な安心感を覚える。この男は不思議なやつだ。
「わかった、今はオレは戦争回避のために頑張る。」
クーロンは信頼してるぜと言い残し宿を出て行く。
自分も宿を出てウルガルとスヴェガルドという男たちが住む小屋を目指す。
・
・
・
・
・
・
アンバークリークの街から数時間歩いた先、目印の綺麗な小川の横に少しボロにも見える小屋が見えてきた。
「あんたが、あんたらがウルガルとスヴェガルドってやつか?」
作業代で鉄を叩いていた男がこちらに顔を向ける。
自然な所作だが、こちらが武器を抜き斬りかかればすぐにでも背の得物を抜き応戦できる余裕を感じる。
(歴戦の猛者といったところか。コレに頼るオレとは違って経験で戦うもの。)
ウルガル「おう、俺がウルガルだ。こんなところに何の用だい?」
こちらを見つめながら、警戒を解いていないことは見て取れる。強いことはわかった。
「アグナーの依頼できた。アンタとスヴェガルドは再びアグナーの私兵として任務について欲しいらしい。」
ウルガル「ふむ、あのくそったれなイングヴァールが何かを?スヴェガルド!支度だ!」
ウルガルが裏に声をかける。すると奥からもう一人男が現れる。そいつがスヴェガルドなのだろう。
スヴェガルド「ウルガー、どうした?」
ウルガル「イングヴァールだ。アグナーから召集がかかった。俺達の力が必要のようだ。」
スヴェガルドは獰猛な猛獣のように歯を剥いて笑う。その威圧感は震えがくるようだ。
スヴェガルド「ウンヴァルド!ウンヴァルド家がまた問題を起こしているのか?わかった、遅かれ早かれこうなることは分かっていた。準備が出来次第向かうとアグナーに伝えてくれ。」
二人は慌しく用意をはじめる。自分は先に戻ってアグナーに伝えるとしよう。
~アンバークリークの街~
相変わらずの速度で戻ると、街が少し騒々しい。アグナーの大声が聞こえる。
慌ててそちらのほうに向かう。
大通りに出るとアグナーと男が言い争っているのが見て取れた。
真っ白い鎧のアグナーとは対照的な真っ黒な鎧を身に着けた男。
その鎧は陽の光の中でも光を吸い込んでいるよう。
二人の話が聞こえる。
黒い鎧の男「簡単な話だ、もう一度だけ尋ねるぞ。捜索をさせてもらえれば、我々は立ち去るつもりだ。」
(えらく高圧的な男だな。)
(なかなか上等な魂の匂いがするぞ?自分に絶対の自信を持っている匂いだ。)
アグナー「そんなことは許されない、イングヴァール。お前が何をするつもりか知らんが私の民から離れろ!」
イングヴァール、そう呼ばれた男は苛立ちを隠しもしない。
イングヴァール「アグナー、捜索をさせるんだ、さもないと・・・・・・。」
しかしアグナーは強い口調で言葉を遮る。
アグナー「さもないと、なんだ?スタルガルデに戻れ、イングヴァール。お前は招かれざる者だ。私と私の民のことはそっとしておいてくれ。」
黒い鎧のイングヴァールは怒りを露にしながら大声で吼える。
イングヴァール「俺はいずれ戻る、いずれ後悔する事になるぞ。この街にいる全員がな!」
そう言い残し、こちらを一瞥しながら去るイングヴァール。
???「もうスタルガルデには飽き飽きしたのか?」
立ち去ろうとするイングヴァール、しかしその向こうから声がかかる。
アグナーの名のもとに召集された最も信頼される二人ウルガルとスヴェガルド。
スヴェガルド「観光にでも来たんじゃないか?」擦れ違いざまに挑発する。
それにイングヴァールは声を抑えながらも怒りを隠さない。
イングヴァール「貴様ら、その口を閉じろ。」
イングヴァールが去るとアグナーは信頼する二人に声をかける。
アグナー「スヴェガルド、ウルガル!」お前達に再会できて嬉しいよ!」
二人に声をかけるアグナーはとても嬉しそうに見える。
ウルガル「そうだな、もう随分と久しぶりだ。」
スヴェガルド「見ないうちにえらくべっぴんな護衛を雇ったじゃないか。」
ウルガル「それで、我らに何をお望みでしょうか、王よ。」
アグナー「我らは王と配下ではなく、友だ。そう言うな、我らが信頼するものよ。」
スヴェガルド「すまない、俺たちは何を手伝えばいい?」
アグナーは二人を眺めながら静かに告げる。
アグナー「イングヴァールが何かを企んでいる。彼は街を捜索することを求めてきた、さらに全軍を動かしている。」
スヴェガルド「全軍だと?」
ウルガル「確かに何かを企んでいるようだ。」
二人も真剣な眼差し。だが、どこか口元が獰猛に歪んでいる。それはノルドの血のせいか。
アグナー「アンバークリーク、またはボルヴァルドに進軍してくるかもしれない。お前たちの力が必要だと考えたのだ。」
二人はアグナーの言葉に大きく頷く。
ウルガル「もちろんだアグナー、我らの剣をお前に授けよう。」
アグナー「よし、では我々が調べる必要があるのは……」
そこでアグナーが何かに気がつく。
リコリスの後ろから近づく影、それはバイルン修道院の修道士、ソルローだった。
アグナー「ソルロー修道士?力を貸してくれる気になったのか?」
輪に加わるソルロー、その顔は怒りに満ち、真剣な表情を浮かべている。
ソルロー「イングヴァール、あの男め。」
スヴェガルド「何があった?」
ソルロー「修道院にやって来て、あたりを捜索させるよう要求してきた。我々は本堂を捜索させた。だが私室の捜索をヤツが望んだ時、コリンズ修道士が割って入った。」
一つ一つ語るに当たり、怒りがこみ上げ、怒りで震えるソルロー。
ソルロー「イングヴァールの部下は我々はコリンズを埋葬し、掃除し、武器を手に取った。このような挑発がされるまで我らは中立を保っていた……。イングヴァールは蜂の巣を棒で突いたのだ!」
断固とした言葉でソルローは宣言する。
ソルロー「アグナー、必要とあらば、ショールの息子たちは共にある!」
アグナーはノルド流の哀悼の意を示し言葉をつむぐ。
アグナー「コリンズ修道士が速やかにソブンガルデに導かれんことを。戦いを決意してくれたことは喜ばしい。自体は我々が想像していた以上に悪いものかもしれない。」
スヴェガルドが割ってはいる。
スヴェガルド「イングヴァールは何を望んでいるというんだ?修道院を捜索しようとし、その次はアンバークリークだ。なぜボルヴァルドに手を伸ばそうとしない?」
それに対してアグナーが大声をあげる。
アグナー「ボルヴァルド!すでにヤツがそこにいるにしろ、向かっているところにしろ、ヴァルフレッド首長に警告しなければ!」
ウルガルが首を振って答える。
ウルガル「だが俺たちはお前の側を離れるわけにはいかない。お前も危険に晒されている身なんだ。」
それにスヴェガルドも頷く。
ソルロー「私も追悼のため留まらなければならない、それに考える必要もある。」
スヴェガルド「おお、そうだ。ここにいる我らの友人に任せよう。」
そう言ってこっちを見る。
おいおい、そんな流れかよ。
申し訳なさそうなアグナーはこちらに向き直る。
アグナー「君に任せるほかない。我々はここに残り、衛兵の報告を確認しよう。おそらくイングヴァールが何を望んでいるのか、はっきりとしたことを調べられるはずだ。」
「少しは休ませて欲しいもんだぜ……。次はそのボルヴァルドってところか?」
頷くアグナー。
アグナー「そうだ、東の台地に位置する街だ。山賊の活動が増したことで封鎖されているが、彼の従者が中に入れてくれるだろう。そして、起こった事を彼に伝えるんだ。我々は戦争の危機に瀕している。これまでこの地で見られた以上のものとなるかもしれない。」
仕方ない、自分もここの歯車のひとつになってしまったようだ。
「戦争なんか起こさせてたまるか!やってやるさ、まかせろ!」
アグナー「ヴァルフレッド首長に警告するんだ!さぁ行ってくれ!頼んだぞ。」
そう送り出され、急いで旅支度をする。食料は重くなるから必要最低限。この身体で走れば街まですぐだ。
・
・
・
・
・
・
・
・
すばやく用意を整え、走り出す。本気で走るリコリスは馬のような風のような速さで森を駆け抜ける。
しかし川を足に力を込めて飛び越えようと思った時、ふと自分の身体と鎧を顧みる。
血に塗れ所々が黒く硬く張り付いている。
とたんに体中が重くなったように感じる。
返り血を存分に浴びた鎧の中にも血は入り込んでいる。
「・・・・・・少しくらいオレにも時間をくれよ。」
そう一人言い訳し、鎧を脱ぎ捨てる。
ストームブリンガーもすぐ側に突き刺し、一矢纏わぬ姿で水を浴びる。
丹念にこびり付いた血を落とし、さらなる血の戦場の匂いを遠く感じる気がするのでした。
~あとがき~
やっと書ききれた!サボりサボりで6時間ほどです。サボりすぎですね。
なんせ文章が多いと私の脳みそではうまい具合に変換しながらRP記事に落とすのに大変な時間がかかっちゃいます。
もう少し文章減らすなり、うまいことまとめるなりするほうがいいのかもしれませんね。難しいです。
短い文章とすっきり読みやすいブログを作っている人たちはとてもすごいです……。
そういえば29日は誕生日でした。
誕生日企画として1週間のうち100訪問者を越えた次の日はSSネタを広く募集して、私のSSの練習のためにネタをプレゼントしてくれるという逆プレゼント企画を考えました。どうですか。
大量にCMEデータを制作してそれを配布も考えましたが、スカイリムはオブリに比べて美形が作りやすいのであんまり需要がない気がしてしまいますね。それこそ美麗!美形!美王!のキャラクターなら別ですが、私のはアレですし(´ー`)
明日はツイッターであげたSSを軽い説明と共に羅列して行こうと思います。
それではおやすみなさい。
まだサブクエストも終わっていないのでまだまだFalskaar編は続きます。
~ファルスカール・ヒャルマル武器庫外~
朝日差しが顔に刺さるのを感じ、目が覚める。
ストームブリンガーの吸った命のおかげで体力は満ち満ちているが、どうにも頭が重く辛い。
体中と鎧にこびり付いた血がオレを地面の底に引きずり込もうとしているようだ。
ひとまず重い体を動かしてアンバークリークの町に戻る。
~アンバークリーク・アグナーの屋敷~
アグナー「おお、戻ったか、友よ。怪我はないか?」
「……ああ、問題ないぜ。山賊たちの砦でこんな命令書を見つけた。」
血まみれのオレに嫌悪感も見せないアグナーにこんな格好で戻ってきて迷惑にならないかと心配になったが、ヒャルマル武器庫で見つけた命令書を見せる。
アグナー「これは……どういうことだ。我々は何と戦うことになるのだ。」
「どういうことだ?イングヴァールとかいうやつの軍だろう?」
アグナー「イングヴァールの治めるスタルガルデは長年にわたって、軍を所有する理由をもたなかったのだ。」
「それは……平和だったからか?」
アグナー「平和のために、が正しいかもしれない。この地で最後の戦いとなったのはちょうど100年前のことだ。彼の一族は王座を望み、ファルスカールとアンバー・ホールドを攻撃したのだ。」
深く考え込むような表情で言葉をつなぐ。
アグナー「戦いは我々の勝利で終わり、彼の一族は屈辱を被った。そして、彼らは再び権力を欲さないことを約束し、この地はおよそ平和だったのだ。」
「でも、軍を持ち、再び戦いを望んでいる?本当に望んでいるものはなんなんだ?」
アグナーは頭を振って答える。
アグナー「どうだろう、しかし、たとえなんであったとしても我々にとっては悪い知らせだ。彼を止めなければならない。我々は戦力と信頼できるもの、つまり私兵が必要だ。」
「私兵?当てがあるのか?」
アグナーは自信の面持ちで答える。
アグナー「ああ、ヒョルグンナールの一家は何百年もの間、私の一族と今は私に忠義を尽くしてくれていた。彼には二人の強大が残っている。ウルガルとスヴェガルドという。」
アグナー「至急行って、彼らに再び私兵として私に仕えるように、と話して欲しい。軽々しくなされる声明ではない。彼らも、それによって戦争が間近に迫っていることを知るだろう。」
「……わかった、オレが行ってくる。」
アグナー「すまない、街の防備を割くわけにはいかぬのだ。」
アグナーの屋敷を出ると明るい陽射しが眼を焼くようだ。
ひとまずクーロンに事の顛末を伝えよう……まだ宿にいるかな。
~アンバーミードの宿~
「クーロンいるか?」
クーロン「おっと、戻ったか。怪我はねぇか?」
その表情はいつもの如くポーカーフェイスだが、声は優しかった。
「ああ、大丈夫だ。オレは首長の依頼でまた出てくるぜ、ロイズさんの行方は?」
クーロンは首を振る。
クーロン「まだだ、俺はあの遺跡周辺を見に行ってくるぜ。少し気になる噂もあるからな。」
「気になる噂?」リコリスは尋ねる。
クーロン「ああ、どうやら周辺の遺跡の山賊が活性化しているとの噂を聞いた。ここファルスカールの問題の一つの死霊術士かもしれん。」
リコリスは露骨に慌てる。
「お、おい!ロイズさんになにかあったんじゃ!」
クーロン「いや、何人か人手を雇って周辺を当たらせているが、死霊術士が自分達の縄張りから出て行くところは見られちゃいねぇ。安心はできねぇけどな。」
とにかく、と区切り話をまとめるクーロン。
クーロン「ひとまず俺がそこらへんの情報を集めてくる。場合によったらお前の力が必要になる。だから無茶はするなよ。」
クーロンの言葉に不思議な安心感を覚える。この男は不思議なやつだ。
「わかった、今はオレは戦争回避のために頑張る。」
クーロンは信頼してるぜと言い残し宿を出て行く。
自分も宿を出てウルガルとスヴェガルドという男たちが住む小屋を目指す。
・
・
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アンバークリークの街から数時間歩いた先、目印の綺麗な小川の横に少しボロにも見える小屋が見えてきた。
「あんたが、あんたらがウルガルとスヴェガルドってやつか?」
作業代で鉄を叩いていた男がこちらに顔を向ける。
自然な所作だが、こちらが武器を抜き斬りかかればすぐにでも背の得物を抜き応戦できる余裕を感じる。
(歴戦の猛者といったところか。コレに頼るオレとは違って経験で戦うもの。)
ウルガル「おう、俺がウルガルだ。こんなところに何の用だい?」
こちらを見つめながら、警戒を解いていないことは見て取れる。強いことはわかった。
「アグナーの依頼できた。アンタとスヴェガルドは再びアグナーの私兵として任務について欲しいらしい。」
ウルガル「ふむ、あのくそったれなイングヴァールが何かを?スヴェガルド!支度だ!」
ウルガルが裏に声をかける。すると奥からもう一人男が現れる。そいつがスヴェガルドなのだろう。
スヴェガルド「ウルガー、どうした?」
ウルガル「イングヴァールだ。アグナーから召集がかかった。俺達の力が必要のようだ。」
スヴェガルドは獰猛な猛獣のように歯を剥いて笑う。その威圧感は震えがくるようだ。
スヴェガルド「ウンヴァルド!ウンヴァルド家がまた問題を起こしているのか?わかった、遅かれ早かれこうなることは分かっていた。準備が出来次第向かうとアグナーに伝えてくれ。」
二人は慌しく用意をはじめる。自分は先に戻ってアグナーに伝えるとしよう。
~アンバークリークの街~
相変わらずの速度で戻ると、街が少し騒々しい。アグナーの大声が聞こえる。
慌ててそちらのほうに向かう。
大通りに出るとアグナーと男が言い争っているのが見て取れた。
真っ白い鎧のアグナーとは対照的な真っ黒な鎧を身に着けた男。
その鎧は陽の光の中でも光を吸い込んでいるよう。
二人の話が聞こえる。
黒い鎧の男「簡単な話だ、もう一度だけ尋ねるぞ。捜索をさせてもらえれば、我々は立ち去るつもりだ。」
(えらく高圧的な男だな。)
(なかなか上等な魂の匂いがするぞ?自分に絶対の自信を持っている匂いだ。)
アグナー「そんなことは許されない、イングヴァール。お前が何をするつもりか知らんが私の民から離れろ!」
イングヴァール、そう呼ばれた男は苛立ちを隠しもしない。
イングヴァール「アグナー、捜索をさせるんだ、さもないと・・・・・・。」
しかしアグナーは強い口調で言葉を遮る。
アグナー「さもないと、なんだ?スタルガルデに戻れ、イングヴァール。お前は招かれざる者だ。私と私の民のことはそっとしておいてくれ。」
黒い鎧のイングヴァールは怒りを露にしながら大声で吼える。
イングヴァール「俺はいずれ戻る、いずれ後悔する事になるぞ。この街にいる全員がな!」
そう言い残し、こちらを一瞥しながら去るイングヴァール。
???「もうスタルガルデには飽き飽きしたのか?」
立ち去ろうとするイングヴァール、しかしその向こうから声がかかる。
アグナーの名のもとに召集された最も信頼される二人ウルガルとスヴェガルド。
スヴェガルド「観光にでも来たんじゃないか?」擦れ違いざまに挑発する。
それにイングヴァールは声を抑えながらも怒りを隠さない。
イングヴァール「貴様ら、その口を閉じろ。」
イングヴァールが去るとアグナーは信頼する二人に声をかける。
アグナー「スヴェガルド、ウルガル!」お前達に再会できて嬉しいよ!」
二人に声をかけるアグナーはとても嬉しそうに見える。
ウルガル「そうだな、もう随分と久しぶりだ。」
スヴェガルド「見ないうちにえらくべっぴんな護衛を雇ったじゃないか。」
ウルガル「それで、我らに何をお望みでしょうか、王よ。」
アグナー「我らは王と配下ではなく、友だ。そう言うな、我らが信頼するものよ。」
スヴェガルド「すまない、俺たちは何を手伝えばいい?」
アグナーは二人を眺めながら静かに告げる。
アグナー「イングヴァールが何かを企んでいる。彼は街を捜索することを求めてきた、さらに全軍を動かしている。」
スヴェガルド「全軍だと?」
ウルガル「確かに何かを企んでいるようだ。」
二人も真剣な眼差し。だが、どこか口元が獰猛に歪んでいる。それはノルドの血のせいか。
アグナー「アンバークリーク、またはボルヴァルドに進軍してくるかもしれない。お前たちの力が必要だと考えたのだ。」
二人はアグナーの言葉に大きく頷く。
ウルガル「もちろんだアグナー、我らの剣をお前に授けよう。」
アグナー「よし、では我々が調べる必要があるのは……」
そこでアグナーが何かに気がつく。
リコリスの後ろから近づく影、それはバイルン修道院の修道士、ソルローだった。
アグナー「ソルロー修道士?力を貸してくれる気になったのか?」
輪に加わるソルロー、その顔は怒りに満ち、真剣な表情を浮かべている。
ソルロー「イングヴァール、あの男め。」
スヴェガルド「何があった?」
ソルロー「修道院にやって来て、あたりを捜索させるよう要求してきた。我々は本堂を捜索させた。だが私室の捜索をヤツが望んだ時、コリンズ修道士が割って入った。」
一つ一つ語るに当たり、怒りがこみ上げ、怒りで震えるソルロー。
ソルロー「イングヴァールの部下は我々はコリンズを埋葬し、掃除し、武器を手に取った。このような挑発がされるまで我らは中立を保っていた……。イングヴァールは蜂の巣を棒で突いたのだ!」
断固とした言葉でソルローは宣言する。
ソルロー「アグナー、必要とあらば、ショールの息子たちは共にある!」
アグナーはノルド流の哀悼の意を示し言葉をつむぐ。
アグナー「コリンズ修道士が速やかにソブンガルデに導かれんことを。戦いを決意してくれたことは喜ばしい。自体は我々が想像していた以上に悪いものかもしれない。」
スヴェガルドが割ってはいる。
スヴェガルド「イングヴァールは何を望んでいるというんだ?修道院を捜索しようとし、その次はアンバークリークだ。なぜボルヴァルドに手を伸ばそうとしない?」
それに対してアグナーが大声をあげる。
アグナー「ボルヴァルド!すでにヤツがそこにいるにしろ、向かっているところにしろ、ヴァルフレッド首長に警告しなければ!」
ウルガルが首を振って答える。
ウルガル「だが俺たちはお前の側を離れるわけにはいかない。お前も危険に晒されている身なんだ。」
それにスヴェガルドも頷く。
ソルロー「私も追悼のため留まらなければならない、それに考える必要もある。」
スヴェガルド「おお、そうだ。ここにいる我らの友人に任せよう。」
そう言ってこっちを見る。
おいおい、そんな流れかよ。
申し訳なさそうなアグナーはこちらに向き直る。
アグナー「君に任せるほかない。我々はここに残り、衛兵の報告を確認しよう。おそらくイングヴァールが何を望んでいるのか、はっきりとしたことを調べられるはずだ。」
「少しは休ませて欲しいもんだぜ……。次はそのボルヴァルドってところか?」
頷くアグナー。
アグナー「そうだ、東の台地に位置する街だ。山賊の活動が増したことで封鎖されているが、彼の従者が中に入れてくれるだろう。そして、起こった事を彼に伝えるんだ。我々は戦争の危機に瀕している。これまでこの地で見られた以上のものとなるかもしれない。」
仕方ない、自分もここの歯車のひとつになってしまったようだ。
「戦争なんか起こさせてたまるか!やってやるさ、まかせろ!」
アグナー「ヴァルフレッド首長に警告するんだ!さぁ行ってくれ!頼んだぞ。」
そう送り出され、急いで旅支度をする。食料は重くなるから必要最低限。この身体で走れば街まですぐだ。
・
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すばやく用意を整え、走り出す。本気で走るリコリスは馬のような風のような速さで森を駆け抜ける。
しかし川を足に力を込めて飛び越えようと思った時、ふと自分の身体と鎧を顧みる。
血に塗れ所々が黒く硬く張り付いている。
とたんに体中が重くなったように感じる。
返り血を存分に浴びた鎧の中にも血は入り込んでいる。
「・・・・・・少しくらいオレにも時間をくれよ。」
そう一人言い訳し、鎧を脱ぎ捨てる。
ストームブリンガーもすぐ側に突き刺し、一矢纏わぬ姿で水を浴びる。
丹念にこびり付いた血を落とし、さらなる血の戦場の匂いを遠く感じる気がするのでした。
~あとがき~
やっと書ききれた!サボりサボりで6時間ほどです。サボりすぎですね。
なんせ文章が多いと私の脳みそではうまい具合に変換しながらRP記事に落とすのに大変な時間がかかっちゃいます。
もう少し文章減らすなり、うまいことまとめるなりするほうがいいのかもしれませんね。難しいです。
短い文章とすっきり読みやすいブログを作っている人たちはとてもすごいです……。
そういえば29日は誕生日でした。
誕生日企画として1週間のうち100訪問者を越えた次の日はSSネタを広く募集して、私のSSの練習のためにネタをプレゼントしてくれるという逆プレゼント企画を考えました。どうですか。
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